販売のプロ
久しぶりに東京ドームで巨人阪神戦を観てきました。
その昔、野球少年で、小学校2年生の時に初めて後楽園球場へ父親に連れていかれました。
もちろん巨人ファンで、王選手のサインボールを買って宝物にしました。
南砂駅前グランドしか知らない少年は、プロの野球場の馬鹿デカさに驚かされました。
そして、華麗な守備。糸を引くような送球を1塁へ普通に投げる選手に、
日頃、3塁でポロポロやっていた少年は、また驚きました。
それから、約半世紀の時が過ぎ、いつの頃か、多分、FAで巨人が、他球団の4番とエースを
頂くようになってから、完全にプロ野球の関心は薄れておりました。
しかしながら、巨人阪神戦なら、やっぱり巨人を応援してしまいます。
観戦当日、観客席に着くなり、阪神ロサリオに満塁ホームランを打たれ、完全に阪神ペース。
試合はともかく、飲んで食べて、球場の雰囲気を久しぶりに満喫しようとなりました。
まずは生ビール。背中に樽を背負ったお嬢さん達が、にっこりしながら近づいてきます。
「生ビール2杯」と注文すると、さらに満面の笑みで「ありがとうございます」と言ってくれます。
そんなに酒が強くないオジサンもぐいぐい飲んでしまいます。
各社の樽を背負ったお嬢さん達が入れ替わり、立ち替りやってきては、笑顔を振りまきます。
なぜかオジサンの紙コップの中のビールの残量も把握しており、
「そろそろ、次の一杯はいかがですか?」なんて聞いてくれちゃいます。
これにはつい、「ではもう一杯」と言ってしまいます。
彼女達の担当エリアは決まっているだろうから、多分、数千人をターゲットにして販売をして
いるのに、なんで私のコップの中の残量が分かるのだろう?
これぞ販売のプロと感心してしまいます。
仕舞には、売り子全員から一杯づつ買いたいと言ってしまったら、隣に居た奥方から
「馬鹿じゃないの」と一喝されて酔いから醒めました。
業務統括事業部 新保和久